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ええやん! 枚方

創作表具で「和」と「洋」の融合を表現

若手表具師の会「北表会(ほくひょうかい)」が新感覚の作品約40点を展示

2012/05/24

掛け軸や屏風などの表具を、洋風化した現代の住空間と融合させることで、新しい表具の魅力を引き出そうと始まった作品展が、6月1日(金)からくずはアートギャラリーで開催されます。みなさんもぜひ足をお運びください。

★日本の伝統的な掛け軸や屏風などの表具を、洋風化した現代の住空間と融合させることで、新しい表具の魅力を引き出そうと始まった作品展が、今年も6月1日(金)からくずはアートギャラリー(枚方市楠葉花園町・くずはモール3階)で開催される。作品展では毎年異なるテーマにチャレンジしており、10回目の節目を迎える今回は、国内外で活躍している若手木版画家である三上景子(みかみ・けいこ)氏との競作や、初めての試みとなる「北表会」メンバーによる合同作品「組み立て式茶室」など約40点が展示される。

★「北表会」は、日本の生活様式の洋風化に伴い、住空間から伝統的な障子やふすま、床の間が消えつつあることに危機感を持った北河内・北摂の若手、中堅の表具師11人が平成15年に結成。現代の住空間にも合う新感覚の屏風や掛け軸といった新しい表具のスタイルを作りあげることで、日本の伝統を継承するとともに、伝統的な表具に新しい風を吹き込もうとアイデアを出しあっている。メンバーは30代~50代の男性で、毎月勉強会を開催し技術の研鑽に励んでいる。また、多くの人に表具の魅力を知ってほしいと年一回、創作表具の作品展を北摂と北河内で交互に開催している。

★今回の見どころは若手木版画家の三上景子氏との競作で、現代的な木版画を掛け軸のほか表具の技術を駆使したパネルなどに仕上げている(約20点)。競作の一つである「春の披露宴」と題した作品(105cm×120cm)では、テーブルをモチーフにした華やかな木版画の色彩を引き立てるため、あえて地味なグレーの布を活用するとともに、仏表具を表現する際に用いられる金襴緞子(きんらんどんす)をアクセントとして用いることで、従来の古典的な表具とは異なる趣の作品を作り上げている。また、「北表会」メンバーが3ヶ月かけて合同で制作した「組み立て式茶室」は、表具の枠組みを超えた大作。伝統的な和の空間である四畳半の茶室を再現したもので、江戸時代から明治・大正時代にかけて商家などで用いられた帳簿の大福帳を障子紙で挟み込んだ高さ2mの屏風を用い、室内には掛け軸や茶器をあしらう予定。メンバーの一人は「落ち着いた純和風の室内を体感していただき、洋風との違いを楽しんでもらえたら」と話す。

★北表会のメンバーで、枚方市内で表具店を営む安藤聡(あんどう・さとし 枚方市山之上東町在住=52歳)さんは、「表具といえば純和風のイメージで捉えられ、洋風化した現代の住空間には合わないとの印象を持たれがちだが、創作表具は『和』と『洋』を融合するなど斬新なアイデアで、まったく新しい物を作り上げている。今回の作品展を通して表具に身近に触れ、親しみを深めてほしい」と話す。

★表具とは、絵画や書に紙や布の裏打ちをして補強し、それぞれの作品にあった装飾を施したもの。掛け軸や額、屏風などがある。


★「第10回北表会作品展」は6月1日(金)から6月6日(水)まで、くずはアートギャラリー(枚方市楠葉花園町・くずはモール3階)にて開催される。時間は、午前10時~午後6時(最終日は午後5時まで)。入場無料。

★三上景子氏 略歴(公式ホームページより)
1984年 大阪府出身
2006年 京都精華大学芸術学部造形学科版画分野卒業
2008年 京都精華大学大学院芸術研究科修了
2010年〜日本版画協会準会員

◎問い合わせ 安藤聡さん TEL 072-844-3040 
       くずはアートギャラリー TEL 072-866-3490
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伝統的な和の空間と現代の融合です
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日本の伝統的な掛け軸や屏風を洋風化したらどんな新しい魅力が出来るかご覧ください。
野球太郎